サントリーニ島の夕陽は、本当に美しかった。
白い建物と青いドームと、燃えるような空。写真で見たまんまの景色が目の前にあった。世界でも有数の絶景スポットで、カップルたちが肩を寄せ合っている。
俺は一人でビールを飲んでいた。
隣のカップルがキスをした。向こうのカップルも写真を撮っていた。左のカップルは何かで揉めていた。それでも俺より幸せそうだった。
旅を始めて4年。40カ国以上をふらついてきた。夕陽は何百回と見た。砂漠で、海で、山で、廃墟で。
全部一人だった。
これは自由の話をしているのか、孤独の話をしているのか。自分でもよくわからなくなってきた頃、友人から連絡が来た。「結婚した」と。
俺は「おめでとう」と打ちながら、サントリーニ島の夕陽の写真を眺めていた。
旅人の孤独について、正直に話す
勘違いしてほしくないのだが、旅は最高だ。
自由だし、刺激的だし、毎日が発見だ。それは本当のことだ。
ただ、誰も言わないことがある。
バックパッカーの宿で35歳が一人でいると、スタッフの目が優しくなる。
「大丈夫ですか?」という目だ。心配されている。俺は元気なのだが、どうやら元気に見えないらしい。
現地で出会う旅人はだいたい20代だ。同世代の旅人もたまにいるが、大抵は「一度会社辞めて旅してみたくて」という人で、数ヶ月で帰っていく。俺はそこで一人になる。
ファミレスで一人飯は平気だ。ラーメン屋のカウンターも慣れた。でも誰かと「最近どう?」を言い合える相手がいない生活は、思ったより静かだ。
自由を選んだつもりが、気づいたら誰も選んでいなかった。
マッチングアプリを3回試して、3回挫折した話
さすがにまずいと思って、マッチングアプリを試した。
結果から言う。無理だった。
まず、どんな人を選べばいいかわからない。写真と自己紹介文だけで人を選ぶというのは、メニューの写真だけで食堂を決めるようなものだ。当たることもあるが、外れることの方が多い。
次に、メッセージが続かない。「どんなところに旅行行くの好きですか?」から始まって、気づくと俺が40カ国の武勇伝を語っていた。相手は引いていた。
実際に会うまでのハードルも高い。何度かやり取りして、お茶して、また会って。そのプロセスが旅人には向いていない。来週どこにいるかわからない人間には、デートの約束が難しい。
3回試して、3回「この仕組みが俺には合わない」という結論になった。
「自分で選ばなくていい」という発想
そこで知ったのが、紹介型のマッチングサービスだ。
自分でスワイプして選ぶのではなく、プロの恋愛コンサルタントが相手を選んで紹介してくれる。
最初聞いたとき、「そんな他力本願でいいのか」と思った。でも考えてみれば、旅先でいいレストランを探すとき、地元の人に聞く方が圧倒的に正確だ。自分でうろうろするより、わかってる人に聞いた方がいい。それと同じ話だ。
しかもこのサービス、コンサルタントがプロの恋愛相談員で、将来像やライフプランの価値観が合う相手を紹介してくれる。「旅が好きな自由人と付き合いたい人」を探してくれる可能性がある。これは普通のアプリでは難しい。
90問の診断が、思ったより刺さった
登録すると、90問の結婚観診断シートがある。
最初は「90問は多い」と思った。でも旅のチェックリストを作るときは平気で100項目書く俺が、パートナーの条件を言語化できていなかった。そっちの方が問題だ。
4つの選択肢から自分の価値観を選んでいくと、「自分がパートナーに何を求めているか」が見えてくる。
俺の場合、「自由を尊重してくれること」「一緒にいない時間を責めないこと」「でも帰る場所があること」。
帰る場所が欲しかったんだと、診断やって初めて気づいた。40カ国旅してきて、今更気づいた。
無料で試せるなら、話だけ聞けばいい
10日間の無料期間があって、その間に1〜2名の紹介も受けられる。恋愛コンサルタントとの面談も無料だ。
マッチング率75%、紹介満足度96%。数字だけ見るとかなり高い。少なくとも俺のマッチングアプリ成功率(0%)よりは信頼できる。
最初はオンラインデートから始まるので、来週どこにいるかわからない人間でも、とりあえず話すことはできる。
※ア
最後に
サントリーニ島の夕陽は、本当に美しかった。
また行きたいと思っている。次は一人じゃなくてもいい、とも思っている。
自由でいることと、誰かといることは、たぶん矛盾しない。そのことに気づくのに4年と40カ国かかった。
もっと早く気づいていれば、もう少し違う旅ができたかもしれない。
でも今気づいたなら、今動けばいい。
それだけだ。
